12月から読んだ面白かった本

この2ヶ月に読んだけど本が結構濃いなと………
物語を消費している気分になりました。
また、手元に残しておきたい本たちばかりだったので、記録として残しておきます。
 
■ほんとうの花を見せきた/桜庭一樹
植物性吸血鬼のバンブーとの許されない友情物語
厳しい社会を行きていく主人公の命が尽きるまで、その後を描いた作品。
バンブー・人の死が訪れる、その最期の姿に涙腺が緩みました。
【ほんとうの花を見せてあげる】その意味を知った時、暖かい気持ちと切なさで胸がいっぱいになりました。
 
■コードネーム・ヴェリティ/エリザベス・ウェイン
第二次世界対戦中のイギリスの特殊作戦執行部員の女性がスパイとしてナチスの捕虜になる。
そこで彼女は持っている情報を手記にするように命じられる。その手記は彼女の親友との日々が物語で綴られていた。なぜ彼女は物語として書いていたのかというミステリー作品。
登場する人物達が、過酷さと残酷さとリアリティを持って衝撃のラストを描いています。
第3章はもう一気読みするしかなかったです。この結末が待っているとは思っていなかった。
最後にわかる様々な伏線にここも伏線なの?となりました。
 
海外作品の翻訳に若干不安を感じて居たのですが、気にする事なく作品の雰囲気を感じながら読めたので良かったです。
 
■砂漠/伊坂幸太郎
入学した大学で出会った5人の男女を1人の視点から見る話。熱血、好奇心、超能力、美貌、平凡な5人のありふれているようで、ありふれていない日々を描いており、学生ならではの感覚を味わうことができました。
 
アイネ・クライネ・ナハトムジーク/伊坂幸太郎
ヒーローのいない、私たちの何気ない日々の中でのほんの少しの出会い。
情けないほどに愛おしい。まさにこの言葉が合う作品でした。
時系列の使い方が面白い伊坂幸太郎さんの作品。誰も死なず、きっと一つは好きな出会いがある作品だとおもいます。
 
■天盆/玉城夕紀

貧しい13人きょうだいの末っ子・凡天は10歳の子供ながら天盆でその才を発揮していく。

決して楽ではない道に全てを注ぐ凡天の行く末とは。

「楽しい」だけで好きな事だけをしていくことは難しいけれど、楽しいことがあるその意味を姿にとても惹かれました。

家族との絆、それぞれの思いに心揺すぶられます。

死なないために生きるのではなく、

生きていくために生きる、

その前向きさに胸がいっぱいになる作品でした。

 

■レアリアⅠ・Ⅱ・Ⅲ前・後/雪乃紗衣

雪広うたこさんが表紙、キャラクターをしているということで興味をもっていたのですが、ついに読み、そしてハマりました。

ミレディアには力などないけれど、彼女には勇気があった。

そしてその勇気は武器になる。

最初はキャラクターの多さに戸惑いましたが、読むたびに登場人物達へ様々な感情が芽生えるようになりました。

切なく、温かみもあり、笑いもあり、でも残酷で。

ミレディアを取り巻く前向きとは言えない登場人物たちの今後がとても気になります。

 

たくさん読みましたが、心に残る作品が多かったかと思います。

次はキャロリングかな。

 

久々にノルンを再開しましたが、終わるのが怖くなってくるくらいです。

今度はその感想をかけたらなと。